公益法人化は1、2年様子を見て慎重に検討◆Vol.9

――最後にお聞きしたいのですが、日本医師会の話になると、公益法人制度改革の問題が出てきます。法人の形態と組織の在り方は関係してくると思うのですが、この辺りについてどうお考えですか。 原中 公益法人化がいいのかどうか、時間的にはそう余裕はないのですが、その点についてはもう一度、最初から考え直さなければいけないと思うのです。一度、公益法人化してしまうと後に戻れない。慎重に、様々な角度から検討しなければいけません。ところが公益法人については、まだ分からないところがたくさんあるのです。 ――具体的にはどんな点でしょうか。 原中 例えば、「この部分は税がかからない」と言っても、実際に税務署員が来て、「それは違う。課税対象」と指摘されるかもしれません。財産の処分の問題はどうするか。曖昧な部分が多い中で、検討しなければいけない。日本医師会は利益団体ではないので、公益法人が理想でしょうが、1、2年待って、他に公益法人になった例を見て、どんなメリット、デメリットがあるか、それを把握してから変更しても遅くはないと考えています。 この問題は、都道府県医師会も、郡市医師会でも同じです。郡市医師会の中には、病院...