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間質性肺炎には引き続き注意を、「安全性には問題なし」◆Vol.52

スペシャル企画 2010年1月11日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

「評価不能の症例が多く、『従来通り、新型インフルエンザのワクチンの安全性であると考えていいか』と聞かれても、個人的には『絶対に大丈夫』とはなかなか言えない。間質性肺炎の増悪が疑われる症例については、詳しいデータや画像診断の結果などを踏まえて検討する必要がある」 1月8日に開催された、厚生労働省の第7回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会と第4回新型インフルエンザ予防接種後副反応検討会の合同会議で、こう発言したのは、国立病院機構東京病院外来診療部長の永井英明氏。 永井氏は、新型ワクチン接種と間質性肺炎の増悪との因果関係には否定的ではあるものの、その確認を求めるために発現したものだ。「季節性インフルエンザワクチンでは、間質性肺炎の増悪はあまり見られず、新型ワクチンでも本来は関係ないと思っている。しかし、今は少ない情報で判断を求められている。因果関係はないと否定する根拠としてデータがほしい」(永井氏)。 前回会議(12月13日)と同様に、8日の会議でも、厚労省が、新型ワクチンの副反応症例の報告(ワクチン接種後の死亡症例、重篤症例、ギランバレー症候群、アナフィラキシー様症状な...