「廃止か4年後か」、基幹型の緩和措置で意見対立
レポート
2010年2月3日 (水)
橋本佳子(m3.com編集長)
厚生労働省の医道審議会医師分科会医師臨床研修部会が2月3日開催され、「今後の臨床研修における対応」(たたき台)を議論した(たたき台は後述)。医師の臨床研修制度については、2010年度開始の研修から見直されたが、制度変更に伴う激変緩和措置が幾つか設けられている(『厚労省が臨床研修の省令公布、経過措置も公表』、『「スーパーローテーション」研修は3割に減少』などを参照)。この措置をいつまで継続するかが論点。 意見が分かれたのは、「基幹型臨床研修病院の指定」の緩和措置の継続期間。新制度では年間入院患者数が3000人以上などの要件が新設されたが、要件を満たせない病院でも2010年度末まで指定を継続している。 山形大学医学部附属病院長の山下英俊氏は、「基幹型病院の役割を考えると、3000人という数字でも不十分。せめてきっちりと守っていただきたい。なるべく早く緩和措置を打ち切ってほしい」と求めたのに対し、全日本病院協会会長の西沢寛俊氏(欠席のため文書で意見提出)は、「次の制度の見直し(約4年後)まで継続すべき。激変緩和措置を継続しても研修医が集まらなければ、その病院は次第に募集できなくなる。強制的に...
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