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「地域医療崩壊を加速する」日医、医学部新設に反対

レポート 2010年2月25日 (木)  村山みのり(m3.com編集部)

3つの私立大学が医学部新設の準備を進めているとの報道について、日医は「医師数を中長期的に1.1-1.2倍にすることが妥当と考えるが、医学部の新設をもってこれを実現することには明確に反対」とする見解を24日の記者会見で示した。 中川俊男・常任理事は、「医師不足だから医学部を作れば良いというあまりにも短絡的な発想。日本の医療制度全体を見通さない発想には本当に驚かされる」と批判。また、2月22日に全国医学部長病院長会議が発表した要望書『新たな医学部の増設と急激な医学部定員増に対する慎重な対応を求める請願について』を「非常に的確な反論だった」と高く評価し、今回の見解発表はそれに呼応したものであると説明した(医療維新『「医学部新設は、百害あって一利なし」、民主党に要望書』参照)。 中川氏は、医師数増加においては、(1)財源の確保、(2)医学部教育から臨床研修制度までの一貫した教育制度の確立、(3)医師養成数の継続的な見直し、の3点が前提条件であるとし、特に人口減少社会にあっては、人口減少と医師養成数増加のバランスを取ることが重要であると指摘。既に医師養成数は2009年には過去最大(1981年82...