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玉石混交の統合医療の検証は必要 - 渥美和彦・日本統合医療学会理事長に聞く◆Vo1.2

インタビュー 2010年5月24日 (月)  聞き手・橋本佳子(m3.com編集長)

――今、統合医療を系統立てて教育・研究している国あるいは大学などはあるのでしょうか。 そこで問題になるのが、科学的エビデンス。科学的エビデンスは、確かに一つの考え方ですが、例えば、キリストもやっていたと言われる「手かざし療法」。これで病気が治ることもあり得る。気功をやったことがありますか。気功では、手からどんなエネルギーが出ているのか。今まで随分研究されましたが、赤外線なのか、磁気なのか、何なのか分からない。それでなぜ治るのか。不思議でしょう。 科学者は漢方薬の個々の成分を抽出し、有効性を調べればいいと言いますが、漢方薬は複合的な要因が絡み合って効く。さらに言えば、同じ生薬でも、黄河あるいは揚子江の流域など、地域によって、季節によっても含まれる成分が微妙に異なる。こうしたことは、今の科学では十分に解明されない。だから、そのための新しい方法が必要ではないかと。ですから非常に最先端の分野なのです。このことをまず理解してもらうことが大切です。 さらに、難しいのは、「個別」ということで、今までのような評価方法が通じないのではないか、と皆さんが言い始めた。統合医療における各患者の反応をいかに評価...