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手術料のアップを医師手当として還元、山形大

レポート 2010年5月26日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

「医師手当の新設は、難易度の高い診療に従事する医師のモチベーション向上のための諸改革の一環」と語る、山下英俊・医学部長。 今年4月の診療報酬改定の特徴は、医師の技術料に着目した評価が行われた点だ。外保連(外科系学会社会保険委員会連合)の「手術報酬に関する外保連試案」に基づき、約1800項目のうち半数程度が増点になった。難易度が高い手術料(外保連試案の技術度区分DとE)では30-50%の大幅アップとなり、医療クラークやチーム医療の評価と併せ、今改定が病院勤務医の負担軽減および処遇改善にどの程度つながるかが注目されている。 処遇改善につなげた病院の一つが、山形大学医学部附属病院。同病院では、2006年7月から、手術点数連動制の医師手当である「診療従事特別調整手当」を支給しているからだ(表1)。対象は、(1)時間外・休日に行った手術・麻酔、(2)3万5000点以上の手術およびその麻酔で、手当の原資は保険点数の10分の1と定めている。 前病院長でこの4月からは医学部長を務める山下英俊氏は、「医師手当の新設は、当時の嘉山孝正・医学部長のリーダーシップにより、難易度の高い診療に従事する診療科の医師...