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「大綱案は欠陥品、対話型システムの確立を」◆Vol.39

レポート 2010年5月27日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

民主党の「適切な医療費を考える議員連盟」の「医療安全管理と医療訴訟に関するワーキングチーム」は5月26日、第2回会議を開催、弁護士の木ノ元直樹氏が講演した。 木ノ元氏は、日本救急医学会が2009年11月にまとめた「医療事故の調査などに関する日本救急医学会の提案(案)について」(『医療者の自律的な院内事故調査が基本 - 日本救急医学会理事・有賀徹氏に聞く』を参照)の作成に、弁護士の立場として携わった。その立場から、「医療事故調査制度設計上の7つのポイント」を紹介、その上で厚生労働省の第三次試案、大綱案を「医療事故発生の際に、刑事捜査を恐れるあまり、捜査機関に泣きついて、第三者の介入をあえて導入した事故調査制度の設置を宣言する大綱案は、はなはだしい欠陥品」と問題視。 「これからの未来のある医療を構築するには、信頼と自律が大切。そのためには不可避的に発生する医事紛争への適切な対応が重要であり、法的制度としては、対話重視型・当事者主義的・原因究明追及型・自律的制度としての事故調査制度を設けることに深い意味がある」と述べ、院内事故調査を基本に据えた日本救急医学会の提案の法制化を求めた。 議論の最...