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麻酔科学会が大野病院事件でシンポジウム

レポート 2010年6月9日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本麻酔科学会第57回学術集会市民参加シンポジウム「周術期管理における麻酔科医の役割」が6月5日、福岡市で開催された。主たるテーマは、福島県立大野病院事件をはじめ、医療事故に対する専門家集団としての学会の対応のあり方だが、医師法21条問題や医療事故調査と刑事免責との関係など、議論は多岐にわたった。 同シンポジウムの冒頭、座長の森田茂穂・帝京大学麻酔科教授は、「医療問題弁護団が2009年11月24日に3学会に要望書を提出したことが、シンポジウム開催のきっかけ。日本麻酔科学会として回答するに当たっては、一部の方の意見よりも、学会のメンバーが公開の場で議論することがプロセスとしていいのではないかと考えた。議論を踏まえ学会として返答する」と開催趣旨を説明。福島県立大野病院事件では、妊婦が出産時に死亡、担当した産婦人科医が業務上過失致死罪に問われたものの、2008年8月の福島地裁判決で無罪が確定している。 医療問題弁護団が「福島県立大野病院事件の事故調査を求める要望書」を提出したのは、日本麻酔科学会のほか、日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会の3学会だ。「我々は、学会に対して、事故調査委員会を設...