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Ai検討会で医師法21条廃止の現実化を - 弁護士・井上氏

オピニオン 2010年6月21日 (月)  井上清成(弁護士)

1.Ai検討会への期待 6月15日、厚生労働省でAi検討(死因究明に資する死亡時画像診断の活用に関する検討会)の第1回会議が開催された。会議の冒頭、足立信也・厚労大臣政務官が「診療関連死だけでなく、それ以外の非自然死体について、広く多くの国民の方々に死亡原因が何かを納得してもらえるシステムが必要だと考えている。私は『死因究明』ではなく、『死亡原因診断』と考えており、様々な手段でその確度を上げることが必要。できるだけハードルが低い形で死亡原因が診断できるのであれば、それに越したことはない。この検討会では死亡原因に対して国民の納得を得るためにAiをどのように活用できるかを検討していただきたい」と挨拶した(『「Aiの活用で国民が納得する死亡原因の診断を」、足立政務官』を参照)。 この足立政務官の挨拶は、Ai検討会の趣旨を端的に表わしている。また、医師法21条(異状死の届け出)問題で医療界が振り回され続けている元凶が、「死因究明」という発想に潜んでいることも見抜いているように思う。だからこそ、「死因究明」から「死亡原因診断」へと発想の転換を迫っているようにも感じる。Ai検討会での議論の進展に、...