日医の矛盾、「新成長戦略、総論は評価、各論は反対」
レポート
2010年6月23日 (水)
橋本佳子(m3.com編集長)
日本医師会は6月23日の定例記者会見で、政府が6月18日にまとめた「新成長戦略」に関する見解を公表した(『「新規の市場約50兆円、雇用284万人」、医療・介護・健康で創出』を参照)。 副会長の中川俊男氏は、「新成長戦略は、自公政権時代の『骨太の方針』に当たるとみている」とした。その上で、「医療や介護への投資は雇用拡大、経済成長をもたらし、充実した社会保障を実現させると考える。新成長戦略についてもしっかりと支援する」としながらも、「国民皆保険に影響を与えかねない問題、医療現場の混乱を招きかねない問題も見受けられる」との懸念を示した。 日医は、後述のように、医療分野の主要施策について、多くの問題点を指摘している。「しっかりと支援する」の意味、また「評価すべき施策はあるのか」との質問に、中川氏は「総論の考え方は評価している。社会保障不安の解消は、個人消費の拡大につながり、好循環をもたらす。このことを菅直人首相は言っており、この点を評価している。ただし、各論にはいろいろ問題がある」と答え、「総論評価、各論反対」であるとした。 なお、菅首相が参議院議員選挙のマニフェストを公表した6月17日の記者...
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