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医療費の自然増のペースが鈍化、日医が危機感を示す

レポート 2010年7月7日 (水)  星良孝(m3.com編集部)

日本医師会は7月7日の定例記者会見で「2010年度レセプト調査」の4-5月の結果速報を発表、医療費の伸びのペースが鈍化していることに危機感を示した。今回の発表は、2010年4月の診療報酬改定後、最初の4半期となる4-6月の四半期ベースのデータの中間報告(調査詳細は記事末尾を参照)。 注目すべきは、レセプトの総点数の伸びが、全体で見ると前年同期比で2.19%にとどまったことだ。日本医師会の高杉敬久常任理事は、「厚生労働省は、診療報酬改定の影響がなければ、医療費の伸びは毎年3%台と説明してきたが、診療報酬改定があったにもかかわらず2%台にとどまったのは自然増のペースが鈍化しているからだ」と説明した。 2010年4月、診療報酬改定が行われ、全体ではプラス0.19%となり、10年ぶりの引き上げとなった。日医によると、厚労省の言う「3%の自然増」を踏まえると、総点数の伸びは3%に0.19%を加えて、3.19%となるはずだという。実績値は+2.19%で、想定の水準に届かなかったことになる。 高杉常任理事は「6月に情報が確定するので、詳細な分析はそれから」としながらも、患者の医療機関の受診手控えの動...