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プラットフォーム作りは諸外国でも着手 - 東京大学大学院情報学環准教授・山本隆一氏に聞く◆Vol.5

インタビュー 2010年7月28日 (水)  聞き手・橋本佳子(m3.com編集長)

「情報の電子化は進展。いかに利用するかというコンセンサスが課題」と指摘する山本隆一氏。 ――それ以外に、「シームレスな地域連携医療の実現」に当たって、問題になる点はありますか。 技術的な課題はないでしょう。連携を進めるべきであり、必要な標準化も大体できている。例えば、併用禁忌などの情報が入った医薬品マスタはどうするかなど、細かい話をすれば検討課題はありますが。以前だったら自分たちが出した薬が分かればよかったのですが、今は院外処方、しかもジェネリックに変えられる。したがって、全薬のマスタが必要です。新薬が次々と発売されますから、そのマスタをすべての医療機関がメンテナンスできるわけはない。どこかでマスタを管理し、インターネット経由で各医療機関が見に行くような形にする必要があります。 ――そのほか、今回の政府の「新たな情報通信技術戦略」では、レセプト情報の活用なども掲げられています。電子化自体は進んでいるので、何の目的にどう活用するかという話になるのでしょうか。 厚労省の「ナショナル・データベース」は、「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づいた、レセプトなどを基にしたデータベースであり、医...