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「国際医療交流」で資本蓄積、技術向上が可能に- 経産省商務情報政策局サービス産業課課長補佐・長谷川裕也氏に聞く◆Vol.2

インタビュー 2010年8月3日 (火)  聞き手・橋本佳子(m3.com編集長)

――では、具体的な方向性、施策についてお教えください。 大きなテーマは二つ。一つは、民間の「医療生活産業」を振興させ、「ギャップ」を埋めていく、つまり「B」(PDF348KBの1ページの「B」の部分)の世界を創出していくこと。もう一つは、疾病治療の需要に対する供給、つまり「A」(PDF348KBの1ページの「A」の部分)の世界を増やしていくこと、それが「国際医療交流」です。今でも細々とはやっていますが、さらに海外の患者さんを受け入れることによって、「A」の部分は拡大すると思うのです。先ほども言いましたが、医療機関が資本蓄積できれば、それを再投資できる。症例の蓄積でさらに医療技術は向上します。 もちろん、外国人患者の受け入れは、余力がある医療機関での実施を想定しています。国内の患者さんを疎かにしていて、海外からの患者さんを診るというのは、あってはならないことだと思うのです。 例えば、地方の医療機関では、PETの稼働率は20%ぐらいのケースもあります。そこに海外の患者さんが来て、健診を受ける。地方の観光資源を楽しんでもらうという、ビジネスモデルもあると思います。あるいは日本の高度医療を受け...