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問題ある医師の存在は医療界の屈辱のはず - 厚労省保険局医療指導管理官・向本時夫氏に聞く◆Vol.2

インタビュー 2010年8月17日 (火)  聞き手・橋本佳子(m3.com編集長)

――政策コンテストの「保険医療指導監査部門の充実強化」で、警察庁・警視庁から出向者の受け入れを提案したのは、厚労省とお互いのノウハウ共有のためだと。 我々が手を出したくても、出せないようなところもあるのです。医療法人の経営者あるいは理事には、医師でない人がたくさんいます。医師が「雇われ」で、管理者になっている。医師がきちんとやろうとしても、その上にいる人がいろいろ画策する。しかし、我々は健康保険法等の中で仕事をしているので、指導できるのは、あくまでも保険医療機関と保険医に限られます。経営者は、問題が生じれば、その病院の経営をやめてしまい、また別のところで、看板を変えて病院経営をすることもあり得るわけです。 このような場合、医師が「だまされた」と言っても、言いなりになったのも問題ですから、保険医に罪を償ってもらうことになります。ここまではできるのですが、(医師の)上にいる人に何かをできるのかと言ったら、我々はできない。今回の提案の背景には、こうした事情があります。 ――繰り返しになりますが、他の医療機関も、そうした医療機関と同様に個別指導を受けるため、抵抗感を感じているのが現状では。 私...