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指導・監査の全国標準化・統一化が必要 - 厚労省保険局医療指導管理官・向本時夫氏に聞く◆Vol.3

インタビュー 2010年8月18日 (水)  聞き手・橋本佳子(m3.com編集長)

――立場上、指導・監査の制度上の問題についてお話することは難しいと思いますので、運用上の問題についてお聞きします。よく「指導には、地域格差がある」と指摘されます。例えば、レセプトで「高点数」が続いた場合の個別指導の実施の有無、選定理由の開示などの点です。本来であれば、どうあるべきなのでしょうか。全国標準化すべきだとお考えですか。 指導は2008年10月から、社会保険庁から、大臣直轄組織である地方厚生局に移管されました。社会保険庁時代は、大臣から「委任」という形で実施していたので、結構、バラバラな状態であったことは事実です。 でもそれは本来の正しい姿ではありません。指導は、健康保険法に基づいて行っており、全国統一的な内容であるべきです。かつ相手の理解に合わせて、納得してもらうような指導でなければならない。だから国の組織に移管したわけです。「地域の独自性」が常に言われますが、指導において「地域の独自性」とはいったい何か、という議論は当然あるはずです。わがままが許されるわけではありません。行政としてきちんとした指導をやる。あるいは受ける立場からも、全国一律で同じ指導を受けるのは当たり前と考え...