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ピアレビューの実施が指導大綱見直しの前提 - 京都府医師会副会長・安達秀樹氏に聞く◆Vol.3

インタビュー 2010年9月1日 (水)  聞き手・橋本佳子(m3.com編集長)

安達秀樹氏は、「日本医師会がピアレビューという意識を前面に打ち出し、取り組むことが諸問題解決の前提」と強調する。 ――ピアレビューなしには、今の指導大綱の見直しも難しい。 リンゴ箱の中に一つでも腐ったリンゴがある場合、何もしなければ、他のリンゴも腐ってしまうかもしれません。あるいは腐る前に、外部から、「腐っている」と言われてしまうか。他のリンゴが被る不利益は果てしなく大きいわけです。 ――ただ、地方厚生局への移管後、できるだけ医師会との関係を排除しつつ、全国統一・標準化しようとしている。 しかし、支払基金、国保連の審査委員会は、地方厚生局の管轄外であり、そこで我々がピアレビューを発揮できる余地があると思っています。 やや話が反れますが、新規開業時の指導を「良導指導」と呼ぶケースがあるようですが、それはピアレビューの考え方からすればおかしい。医師免許を持って、契約診療をやる以上、「開業したばかりだから契約の中身を知らない」では済まされないはず。自動車の運転でも、免許取り立てであれば、逆走することが許されるのか。それと同じ話です。医師側の慣習に則った甘えであり、その甘えの一部が「医師の裁量...