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小児科学会の「ポリオワクチン声明」に異議あり - たからぎ医院院長・宝樹真理氏に聞く

インタビュー 2010年9月2日 (木)  聞き手・橋本佳子(m3.com編集長)

二人の医師が8月29日から、「不活化ポリオワクチンを勧めたい~同志募集」という活動を開始した(ホームページはこちら)。東京都渋谷区のたからぎ医院院長の宝樹真理(しんり)氏と、中国・上海にある上海国際クリニック院長の林啓一氏だ。 日本小児科学会予防接種感染症対策委員会が8月20日、「経口ポリオ生ワクチンの接種について」という声明を公表したのがきっかけ。同声明は、「現在使用されているポリオ生ワクチン(OPV)には、頻度は低いがワクチン関連麻痺(VAPP)発生の危険性があるものの、国内で不活化ワクチン(IPV)が承認されるまでは、ワクチン接種率を高く保つためにもポリオ生ワクチン接種を継続すべき」という内容だ(同学会のホームページに掲載)。 宝樹氏と林氏は、先進諸国では不活化ワクチンが使用されている現状を踏まえ、「国産ワクチンができるまでの間は、不活化ワクチンを輸入して、接種者側が不活化ワクチンを選べる権利を保障すべきことを、学会は国に訴えるべき」と主張する(2010年9月1日にインタビュー。林氏からも、適宜コメントをいただきながら進めた)。 「お母さんたちが、生ワクチンか不活化ワクチンかを選...