「マイナス改定阻止が現政権の成果」、原中日医会長
レポート
2010年10月12日 (火)
橋本佳子(m3.com編集長)
「誰に聞いても、『今回の診療報酬改定は十分ではない』と答えるが、仮に政権交代が行われずに、自民党政権が続いていたら、今改定は3%あるいは5%以上のマイナスだっただろう。それをストップさせた意義が現政権にある。ただ0.19%増の改定率に満足しているわけではなく、OECD並みの医療費水準を早く実現してもらいたい」 神戸市で行われた第52回全日本病院学会の10月10日の特別講演、「政権交代における日本医師会の対応」で、こう語ったのは日本医師会会長の原中勝征氏。 原中氏は、“医療費亡国論”(1983年の当時の厚生省保険局長の論)だけでなく、“土光臨調”(1981年に発足)から医療費抑制政策が続いているとし、2000年代の“小泉構造改革”が加わり、医療界は『二重の苦しみ』の中にあるという前提を提示。その上で、原中氏は、診療報酬関連、医学部定員増などの医療問題から、雇用の問題まで、多岐にわたる論点について触れた。 診療報酬に関しては、今改定が大規模病院の引き上げに重点が置かれたことを問題視、「大学病院については、文部科学省がきちんと面倒を見るべきだと申し入れている」とした。同時に、「地域の開業医が...
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