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財務省に「本当に中医協が了承するか」と言われた - 前厚生労働大臣政務官・足立信也氏に聞く◆Vol.3

インタビュー 2010年11月1日 (月)  聞き手・橋本佳子(m3.com編集長)

――診療報酬と介護報酬の改定のあるべき姿は何でしょうか。言い換えれば、今の問題意識、特に今の医療の問題をどう捉えているのでしょうか。今年4月の診療報酬改定の考え方にもつながる話ですが。今改定では、急性期入院医療に重点を置かれたのが特徴です。 その点は、民主党の医療政策<詳細版>に記載していたことです。従来、診療報酬改定は(改定前年の)12月半ばくらいに、内閣として改定率の大方針を決定する。それから皆さんが動いて、詳細を決めていた。でもその決め方はおかしいでしょう。 実際にどれだけの財源が必要かということがあって、改定率が出てくるはず。それをエビデンスとして出して、「この分野を今、再生しなければならないから、これだけのお金が必要」ということを最初に出す。だから今回は、医療政策<詳細版>を踏まえ、政務三役の基本方針としてまとめ、社会保障審議会の医療部会と医療保険部会で、改定の大方針を決める。こうした段取りにした。 政務三役の基本方針を決めるために、僕の下にボランティアの検討チームを作り、集中的に議論した。最初に全部官僚に投げてしまうと、こちらもデータを持っていないから、どんな意図が働いてい...