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感染関連4学会が多剤耐性アシネトバクターで提言

レポート 2010年10月21日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

日本感染症学会、日本化学療法学会、日本環境感染学会、日本臨床微生物学会の4学会が10月21日、東京都内で記者会見を開き、計8項目から成る「多剤耐性アシネトバクター感染症に関する四学会からの提言」を公表した。4学会でこうした提言を合同でまとめるのは初めて(日本感染症学会のホームページに掲載)。 左から、岡部信彦・国立感染症研究所感染症情報センター長、松本哲朗・日本化学療法学会理事長、小西敏郎・日本環境感染学会理事長、戸塚恭一・日本臨床微生物学会理事長。 多剤耐性アシネトバクターは感染症法上の5類感染症に位置づけられる予定だが、その定義は決まっていない。提言ではまず多剤耐性の定義を決める必要性を指摘した上で、院内感染対策を実施するため、サーベイランス体制の充実、微生物検査をはじめ医療機関における設備面、人材などのソフト面の充実を求め、診療報酬上での評価など財政的支援を行政に求めている。そのほか、未承認の治療薬の早期承認、治療薬の研究開発促進などにも言及している。 日本化学療法学会理事長の松本哲朗氏は、4学会で提言をまとめた経緯を、「多剤耐性アシネトバクターへの対策は今最も重要な問題と考えて...