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なぜ今、薬剤疫学が必要か - デューク臨床研究所デューク大学医学部内科准教授・瀬戸口聡子氏に聞く◆Vol.1

インタビュー 2010年11月25日 (木)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

政府の「新たな情報通信技術戦略」では、「どこでもMY病院構想」や「医療情報データベースの活用による医薬品等安全対策の推進」が掲げられるなど、最近、医療情報、特に医薬品情報を有効性・安全性対策に利用する動きが活発化している。 その際、重要になるのが、薬剤疫学。日本ではまだ普及していない学問分野だが、米国のほか、最近ではアジアでも台湾、韓国で薬剤疫学の考え方を利用した医療情報の利活用が進みつつあるという。米国で薬剤疫学の研究に取り組む瀬戸口聡子氏に、薬剤疫学の考え方や日本の課題についてお聞きした(2010年11月2日にインタビュー。計2回の連載)。 医薬品の有効性・安全性を検証する視点から薬剤疫学の重要性を指摘する、瀬戸口聡子氏。 ――この10月末に国際薬剤疫学会アジア会議が東京で開催されました。 今年は第5回会議なのですが、第1回が2006年で中国、第2回が日本、第3回が韓国、第4回が台湾、そして第5回がまた日本でした。最初は小さな学会で、第1回と第2回は教育セッションのみだったのですが、第3回以降、口演とポスター発表が増え、薬剤疫学への関心が高まってきたことを実感しています。参加者も年...