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保険請求用の診断書、大手生保が簡略化へ

レポート 2010年12月20日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

全国医師連盟は12月20日、同連盟の申し入れを受け、大手生命保険会社が1社がこの11月から、医療保険・疾病保険の支払い請求に必要な入院証明書(診断書)記載の簡略化に対応したことを明らかにした。同連盟では2009年6月から本件で活動を開始、生命保険協会に加えて、同協会加盟の47社のうち、これまで約20社に簡略化の申し入れを行ってきた。 今回、この大手一社が対応したのは、「発症から初診までの経過」と「初診時の患者の主訴・所見等」の欄の削除。 「自覚症状などの経過の記載については、受診者の訴えの真正性を医学的に保証することは困難。記載内容を根拠に保険給付金が不払いになる問題も生じているが、当骸部分に医師が責任を持つことは本来業務から離れている。その上、個人情報保護、さらには保険会社と契約者の間に第三者である医師が介入するという観点からも問題がある。したがって、入院証明書(診断書)の記載は、客観的事実に限るべきだと申し入れていた」(全国医師連盟代表の黒川衛氏)。 「保険給付金の不払い」は、様々な理由があるが、特に2005年以降、生命保険会社・損害保険会社で問題視され、行政指導がなされている。各...