内科には探偵小説的な面白さ - 日本内科学会理事長・寺本民生氏に聞く◆Vol.2

「遠藤周作の哲学には共感する部分がある」と語る寺本民生氏。 ――座右の銘をお聞かせいただけますか。 座右の銘というほどのものではないのですが、僕がいつも医療の中で言っているのは、「思いやり」ということです。当然のことながら患者さんへの思いやり、同僚への思いやり、コメディカルへの思いやり、どこでも必要だと思います。そういう関係を構築することで、病気もきちんと把握でき、患者さんとの摩擦も起こらずスムーズに治療できる。人間として、一番重要なのが思いやりで、特に医師には必要だと思います。うちの子どもたちにもいつも言っています。 ――学会として、今年の抱負をお聞かせください。 一つは日本専門医制評価・認定機構の中で総合内科専門医を標榜できるものとすることです。もう一つは、学会員が10万人を超えたのですが、会員が増えればいいというものではないので、会員が興味を持ってくれるような学会になりたいと考えています。総会に出席してよかったなという話題を取り上げていきたい。ハンズオンセミナーのような形も行ってみて、いろいろ試行錯誤してい...