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15年後に再び“産婦人科の危機”の恐れ- 日本産科婦人科学会理事長・吉村泰典氏に聞く◆Vol.2

インタビュー 2011年1月18日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

専門医制度については、「社会の納得を得るためには、認定等を行う第三者機関が必要」と吉村泰典氏は指摘する。 ――日本産科婦人科学会では、専門医制度の見直しも進めています。 日本産科婦人科学会は、日本専門医制度評価・認定機構に加盟していますが、従来は「外形基準」、つまり経験年数などの条件を満たし、試験を受ければ専門医として認定していました。どのような施設で研修を受けたか、また教育カリキュラムや研修内容、到達目標などの基準はありませんでした。 しかし、社会は、専門医と言えば、一定の知識や技量を持ち、患者さんをきちんと診ることができる医師だと考える。専門医に対する社会のニーズに応えることが重要であるため、専門医の認定基準を「内形基準」に見直しました。産婦人科専門医を目指し、2010年4月から後期研修を開始する医師から適用しています。 この見直しには、日本専門医制度評価・認定機構も力ももちろん必要ですが、学会そのものがどんな専門医の養成を目指し、どんな教育を行っていくか、その姿勢が重要。研修プログラムを明確にし、到達目標も非常に分かりやすくした上、研修の評価に当たっても、本人による判断だけでなく...