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エリート育成の道は選ばない - 日本消化器内視鏡学会理事長・上西紀夫氏に聞く◆Vol.2

インタビュー 2011年1月19日 (水)  聞き手・まとめ:星良孝(m3.com編集部)

「内視鏡の処置は、外科手術と同じようにとらえるべき」と上西紀夫氏は言う。 ──2011年、消化器内視鏡の専門医の育成はどうなりますか? 消化器内視鏡の分野は、診断から治療が中心になっていきます。そうなると、やっぱり「技術」が重要になる。外科における、手術と同じになるわけです。 外科の場合は、患者さんのお腹を開けて、2、3人で手術をやる。一方で、内視鏡は1人でやる。外科では、何か起きた時に、隣の人が助けてくれるかもしれませんが、内視鏡ではそうはいきません。お腹を開けていれば、みんなで止血したり、術者が代わったりできるがそれができない。内視鏡は手術と同じであると認識してもう上で、技術の評価が必要になります。 ──対応を変えていくわけですか。 専門医の試験は、今はペーパーだけになっています。それに加えて、技術を学んだと確実に受験者に証明してほしい。もちろん「どこの施設で何例」のデータは必要です。最初はそれでいいですが、専門医を更新する場合に、今では「何例の処置を行った...