1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 医師過剰時代の到来は杞憂 - 財団法人厚生会仙台厚生病院理事長・目黒泰一郎氏に聞く◆Vol.2

医師過剰時代の到来は杞憂 - 財団法人厚生会仙台厚生病院理事長・目黒泰一郎氏に聞く◆Vol.2

インタビュー 2011年1月24日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――医学部新設は、容易なことではありません。 しかし、ニュースを追いかけていくうちに、例えば、「定員80人では、最低200億円弱の費用が必要」といった記事があった。「病院を既に持ち、新たに作らないで済むならば、という意味だろう」、「それなら、200億円でできるのか。200億円だったら、うちの健全経営からすれば、手が届かない金額ではない」など、「行けそうだ」と少しずつ見えてきた。 民主党の医学部新設は、「看護師などの養成課程を持つ、附属病院も持つ大学」で想定しています。そうすると、だんだん形が見えてくる。私の病院だけではダメですが、そうしたものを持つ大学と連携すればと。国は、私立の大学を言っているのだろう、というのはかなり明らかですから。 「目の前に火事があるのに、なぜ消す前に、消した後の話を先にするのか。私は今の医師不足への対策を優先すべきだと考えている」と目黒泰一郎氏。 ――国立大学ではなく、私立大学だと思われた理由は。 これまで名前が上がったのは、私立大学であること、またいろいろな情報を聞くと、要するにお金の問題になる。国立で作ると、その後、ずっと面倒を見なければいけない。しかし、...