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「臨床第一」で「研究第一」の東北大とすみ分け - 財団法人厚生会仙台厚生病院理事長・目黒泰一郎氏に聞く◆Vol.3

インタビュー 2011年1月28日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

「卒業後、地域で働く医師を確保するため、約半分は地域枠する予定」と話す、目黒泰一郎氏。 ――医学部新設をめぐっては、「誰が教育を行うか」という議論、教員を地域の医療機関から確保すると、地域医療の崩壊がかえって進行する懸念があります。 それは論理の飛躍であり、そうした事態にはならないと思います。ニュースなどを見ていると、文科省はあまりお金をかけないでやろうとしているのは明らか。そのためには、既存の大学、病院を使うという発想があるわけです。一から作り上げるのは大変だ、とも言っています。「これだけ立派な病院が日本にはあるので、あと少し座学を行う教室さえあればいい」と、鈴木寛・文科副大臣がある講演で発言されたというニュースも見ました。 つまり、既存の病院のベテラン医師たちが、臨床実習を担当することになる。今、第一線でやっている医師たちに、生き生きとした臨床実習を担当してもらう。ですから、地域の病院から、大量に大学に医師が来るといった事態にはならないでしょう。ただ基礎医学の部分が必要になりますが、人材は“外”にはいません。つまり、今、大学で研究、あるいは教育を担っている方々に来ていただくという形...