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透析導入の抑制も使命に- 日本透析医学会理事長・秋澤忠男氏に聞く◆Vol.2

インタビュー 2011年1月21日 (金)  聞き手・まとめ:星良孝(m3.com編集部)

「透析に行かないようにするのも使命」と説明する秋澤忠男氏。 ──透析以外の第一線の医療機関では、透析療法をどう受け止めればよいでしょう。 現在のところ、糖尿病関連の医師は、「腎臓が悪くなると、あとは腎臓専門医に任せます」と考える傾向があります。逆に透析患者では血糖のコントロールどうにもならない時だけ、糖尿病の医師に連絡を取るくらいにとどまる。このようにかかりつけ医の先生が、慢性腎臓病、透析に携わることはあまりなかった。 しかし、これからは、かかりつけ医の先生方が本格的に慢性腎臓病管理や透析に入っていくのではないでしょうか。慢性腎臓病には、かかりつけ医と専門医の連携が求められています。透析では、例えば在宅透析です。在宅血液透析では、かかりつけ医の先生が患者さんの自宅の一番そばにいるため、緊急時に対応していただくことがあります。在宅腹膜透析については、かかりつけ医の先生で実践されている方もおられますね。この場合には、母体となる病院があって、サテライトの施設として管理する。在宅医療の枠組みの中で、腎臓内科医、透析医とかかりつけ医の先生方のリンクの構築が大切です。 ──透析導入を遅らせる視点も...