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糖尿病は常に医学のフロントランナー - 日本糖尿病学会理事長・門脇孝氏に聞く◆Vol.2

インタビュー 2011年1月31日 (月)  聞き手・まとめ:伊藤淳(m3.com編集部)

「糖尿病関連で4つのノーベル賞が出ている」と語る門脇孝氏。 ――若手医師に向けて、今後の糖尿病治療の目標についてお聞かせください。 日本では糖尿病患者890万人、予備群1320万人、中国でも糖尿病患者9200万人と1億人に迫る勢いです。糖尿病という病気はアジアで最も大きな問題となっています。ですから、糖尿病は欧米ではなくアジアで解決していかなければならない。その中心的な役割を果たすのが日本だと思っています。その上で4つの大きな目標を達成しなければなりません。 一つは患者さんに優しい、患者さんのQOLを重視した治療を実現することです。これはインクレチン関連薬などの新薬が登場し、インスリン治療にも大きな進歩が見られ、患者さんのインフォームド・チョイスも重視しながら、これらの手段を駆使して治療にあたる必要があると思います。 二つ目は日本のエビデンスによる糖尿病治療を実現することです。J-DOIT3をはじめとして日本人を対象に確固としたエビデンスを構築し、それに基づいて...