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外科医の環境、目標定め一つずつ改善 - 日本外科学会理事長・里見進氏に聞く◆Vol.2

インタビュー 2011年2月4日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

里見進氏は、「勤務環境改善のためには、資料が必要であり、勤務実態調査には協力してもらいたい」と求める。 ――専門医制度が整理されると、必ず出てくるのが、外科の技術料、診療報酬との関連です。 例えば、消化器外科の専門医が、消化器外科の標準的治療をきちんとやれるのであれば、そこには当然、診療報酬上のメリット、何らかのインセンティブが働くような仕組みがあってしかるべきだと思います。研修医が実施する手術と、専門医による手術には相違があります。 ただ、誤解してほしくないのですが、専門医は“スーパードクター”ではありません。胃がん、大腸がんの一般的な手術などをきちんとできれば、私は専門医と呼んでいいと思います。マスコミは、“神の手”とも言いますが、こうした医師だけに診療報酬を付けるのはおかしい。 ――今回の2010年度の診療報酬改定では、手術料がかなり上がりました。 外保連の試案が採用されたことは評価できます。ただ、上げ幅はまだ不十分だと思っていますが。 ――現場の医師は改定の恩恵を受けたのでしょうか。外科医の勤務環境の改善に...