大学病院のみが「臨床研修病院群」の中心か?
レポート
2011年2月18日 (金)
橋本佳子(m3.com編集長)
2月18日に開催された、厚生労働省の医道審議会医師分科会医師臨床研修部会(部会長:相川直樹・慶應義塾大学名誉教授)では、2015年度の臨床研修制度の次期見直しに向けた議論も展開された(『2012年度以降の臨床研修、「激変緩和措置」継続』も参照)。 岩手医科大学学長の小川彰氏が問題提起したのは、「臨床研修病院群」の現状(資料は、厚労省のホームページに掲載)。2010年4月の厚労省医政局通知で、(1)大学病院などの地域の中核病院を中心とした臨床研修病院群の形成を促進する観点から、連携して臨床研修を行うこと、(2)緊密な連携を取るために、臨床研修病院群を形成する病院・施設は、同一の2次医療圏、または同一の都道府県にあることが望ましい、とされている。 小川氏は、「医政局長通知に明記されている視点が欠如している病院群が横行している」と指摘。小川氏の分析によると、2011年度の基幹型臨床研修病院は1038施設、うち「大学病院が基幹型」、あるいは「協力型に大学病院を含む」のは407施設。残る631施設(60.8%)は大学病院が関与していない。631施設を見ると、「協力病院が3以下」は452施設(71...
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