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「2022年には医師過剰時代が到来」、千葉大病院長◆Vol.3

レポート 2011年2月19日 (土)  橋本佳子(m3.com編集長)

文部科学省の「今後の医学部入学定員の在り方等に関する検討会」の第3回会議が2月18日開催され、異なる3人の立場の関係者へのヒアリング、ディスカッションという形で展開された。 千葉大学医学部附属病院長の河野陽一氏は、在宅死率を現状の12%とし、急性期・療養型、外来で一定の条件を設定、医学部定員を2011年度の「8923人」として試算した結果、2022年には総医師数が必要医師数を上回るとの推計を示した。また医学部定員が「8923人」では、人口10万人当たりの医師数がOECD平均になるのは2026年だが、2013年度から定員を1万人に増やしても2年短縮するだけだと試算。「多様化する現代の医療問題は、医師数の増員のみでは解決しない。医療体制全体での見直しが必要」と指摘、今後の人口の高齢化に伴う医療需要の増加に対しては、在宅医療の推進、疾病のコントロール、地域の医療機関がネットワークを組む「循環型医療」の実践が重要だとした。 鈴木寛・文科副大臣は冒頭から30分弱出席、「現場の話を聞き、熟議を尽くしていただきたい」と挨拶した。 これに対し、「まずは今ある医学部の定員増をしてもらいたい。さらに北海道...