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緊急的降圧薬は低用量Ca拮抗薬、日本高血圧学会

スペシャル企画 2011年3月24日 (木)  伊藤淳(m3.com編集部)

今後、被災地での医療は、住民の生活を支えることに重点が移っていく。環境の変化や被災のストレスなども加わり、これから現地住民の循環器疾患リスクが高まることが予想される。循環器疾患の予防に重要な血圧管理を中心に、2つの情報を紹介する。 日本高血圧学会の患者向けQ&A; 一つは日本高血圧学会が3月22日にホームページ上で公開した「被災地の高血圧患者さん向けQ&A;について」(詳しくはこちら)。被災地の高血圧患者が遭遇する14の疑問に対し、Q&A;形式で回答している。 例えば、薬剤がなく血圧が高い場合の対処法としては、減塩と適度な全身運動を心がけることが大事と解説。同時に、睡眠の確保やきばる形の動作を避けることも重要と指摘している。現在、被災地では十分な薬剤供給がない施設や、自分の服用薬を覚えておらず、かかりつけ医を受診することもできない被災者も多いことが予想される。このQ&A;を作成した日本高血圧学会災害対策室は、被災地での緊急的な降圧薬選択について「とりあえずは低用量のCa拮抗薬からはじめ、それから増量」を推奨する。 「もちろん腎臓、心臓が悪く、そのために臓器保護の観点からRA系阻害薬を服...