1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 公益委員としてのポジショニングに集中 ‐ 中医協新委員・印南一路氏に聞く◆Vol.1

公益委員としてのポジショニングに集中 ‐ 中医協新委員・印南一路氏に聞く◆Vol.1

インタビュー 2011年5月17日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

この4月から、新たに中医協の公益委員に就任したのが、慶應義塾大学総合政策学部教授の印南一路氏。医療経済研究機構の研究部長も務める印南氏は、医療政策研究の第一人者。1984年から2年間、旧厚生省の籍を置き、行政の立場で診療報酬改定を経験したこともある。 印南氏に、中医協委員としての抱負や、最近のご自身の研究内容などについてお聞きした(2011年4月22日にインタビュー。計4回の連載)。 ――今週(4月20日)開催された、初回の中医協総会の印象をお聞かせください。 まだ1回しか出席していないので、何とも言えませんが、私が知っている中医協とは異なり、だいぶ議論がリーズナブルになった印象を受けました。 ――それは、先生が旧厚生省に籍を置いていた頃との比較でしょうか。 私が旧厚生省保険局企画課で仕事をしたのは1984年から2年間です。以前とは、中医協の権限に相違があるものの、雰囲気もだいぶ違います。当時は改定率そのものも、中医協で決めていた時代なので。 リーズナブルになった理由の一つは、以前よりも、議論がエビデンスベースになっているからでしょう。調査結果などを検証しながら、議論する仕組みに変わっ...