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次回改定での根本的議論は時間的に困難- 中医協会長・森田朗氏に聞く◆Vol.1

インタビュー 2011年5月10日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

「わが国の医療を持続可能な形で維持、発展させていく。それを目指して議論をしていきたい」。4月20日の中医協総会で、こう挨拶したのは、新会長に就任した東京大学法学政治学研究科教授の森田朗氏。2012年度の診療報酬と介護報酬の同時改定を控え、重責を担う森田氏は、「エビデンスに基づき、効率的な議論を進めていく」との姿勢も示した。 森田氏に、会長就任に当たっての抱負や医療制度の現状認識などについてお聞きした(2011年4月27日にインタビュー。計4回の連載)。 ――今回、中医協会長就任への打診があったのはいつ頃でしょうか。 私は2009年6月から中医協委員を務めていますが、しばらく経ってから、「可能性はあるので、その時は覚悟をしておいてほしい」との打診はありました。 森田朗氏は、「2012年度診療報酬改定は、今後のことを考えながら、次につなげていくような形になると考えている」と語る。 ――中医協以前には、どんな厚生労働省関係の審議会の委員を務めていたのでしょうか。 最初にかかわったのは、2002年頃の医療保険制度に関する私的な勉強会です。この勉強会では、これから高齢化を迎えるわが国の医療保険制...