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シンガポールの合理性に学ぶべき点も - 中医協会長・森田朗氏に聞く◆Vol.4

インタビュー 2011年5月30日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

森田朗氏は、「シンガポールの医療ツーリズムの取り組みを見て、日本が競争してもとても勝てないだろうと思った」と言う。 ――最後にお聞きしますが、先生は今年1月始めから2カ月間、シンガポールに、在外研究に行かれていました。一番の目的は何だったのでしょうか。 研究休暇ということで、授業と学内業務は免除され、研究目的で、数カ月在外研究をすることを認めてもらいました。医療制度も射程には入っていましたが、今や成長しつつある東南アジア諸国の様々な政策について勉強し、他方、若干元気のない日本を外から見てみたらどうかと考え、シンガポールに滞在しました。新興著しいアジアのベースになるのは、やはりシンガポール。東大の公共政策大学院と、シンガポール国立大学のリー・クアン・ユー公共政策大学院が提携関係にあるので、同スクールに席を借りていました。2カ月という短い期間ですが、随分、いい勉強になりました。 医療関係や情報関係について調べ、見聞きし、アジアの周辺各国も回りました。帰国間際に整理しようという時に、東日本大震災が起きたわけです。 ――一番の発見、あるいは驚きは何だったのでしょうか。 シンガポールが民主主義の...