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現地リポート、震災から2カ月の宮城・石巻の今◆Vol.5

スペシャル企画 2011年5月16日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

被災しても多くの医療機関が再出発を目指しており、その大半が「これまでと同じ場所」でのスタートを予定しているが、一部は場所の移動も考えている。また再出発のために、融資条件の緩和や補助、助成などを求める声が多数――。 宮城県医師会常任理事の佐藤和宏氏は、被災した医療機関の再建に向けた支援、補助の 重要性を説く。 宮城県医師会が4月末に、会員を対象に調査を実施したところ、こんな実態が浮き彫りになった。「これまでと同じ場所で再出発したい」が70施設、「同じ地域の別の場所を考えている」が15施設、「今までの土地を離れたい」も4施設あった(1492の病医院に発送、5月2日までに返信された1382施設の回答を集計)。 再出発に当たって望むことは、財政的な支援。「被災医療機関への補助、助成を希望」(135施設)、「緩和された融資(低利、長期、保証人など)を希望」(56施設)、「これまでの融資返済の条件変更を希望」(25施設)などの要望が上がった(複数回答)。そのほか、再出発までの間、職員を確保する観点から、「職員の雇用対策(助成、補償)をもっと強力に進めてほしい」(54施設)という意見も。 調査結果を...