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地域での役割を踏まえた災害対策を--石原哲・白鬚橋病院院長に聞く◆Vol.1

インタビュー 2011年5月18日 (水)  聞き手・まとめ:村山みのり(m3.com編集部)

東日本大震災発生から約2カ月。今回の災害を受け、自院の災害対策・マニュアルの充実・見直しに取り組む医療機関も多い。医療機関は、災害に備え、何を検討し、準備しておくことが必要なのか。全日本病院協会の救急・防災委員会委員長を務める、白鬚橋病院(東京都墨田区)院長の石原哲氏にうかがった(4月28日にインタビュー)。 「病院団体は様々な施設の災害対策資料・訓練映像を保管している。自院に近い施設のモデルを参考にしてほしい」と語る、石原哲氏。 ----医療機関の災害対策は、まず何から着手すれば良いのでしょうか。 まず、自院が地域においてどのような役割を果たす医療機関なのかを明確にすることが必要です。急性期の病院であれば、救急患者の殺到を予想しなければならない。慢性期であれば、寝たきりの老人の増加を予測する必要がある。これに基づいて対策を協議し、マニュアルを作成します。そして、災害が起きた時に、全職員がそれぞれ、自分が何をなすべきかを理解しておくことです。 対策は、自院が被災した場合、さほど深刻な被害を受けず、他院・他地域からの患者受け入れを行う場合、他地域に支援を派遣する場合などに分けて考えます。...