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被災状況下、電気・水はどう受け取るか?--石原哲・白鬚橋病院院長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2011年5月24日 (火)  聞き手・まとめ:村山みのり(m3.com編集部)

石原哲氏は、「被災状況下でのライフライン・医療機器の点検・使用、地域の各医師の役割などを具体的に協議しておくことが重要」と指摘する。 ----災害発生時の設備・ライフラインの点検・確保について、留意すべきポイントをお聞かせください。 水については、まず貯水槽には残量がどの程度あり、どれくらいもつかを確認します。災害時の取り決めとして、水道は基本的に使いません。トイレなども使わせない。配管がどうなっているか分からず、水漏れの危険があるためです。医療機関では電気も重要ですが、水がないともっとお手上げです。手術、洗浄、何もできないし、患者・職員の飲料水も必要です。生き延びるために必要なのは電気より水。 東京都の場合、医療機関には優先的に水を運ぶことになっています。では、1t、2tという単位で水が届いた時、それを何で受け取るか。通常利用している貯水槽は使えません。貯水槽には意外と水垢が沈殿しており、運んだ水を注入すると、これが一気に拡散してしまうためです。また、配管も無事とは限らない。そこで、1tタンクを用意・使用します。使い捨てのものが市販されており、容器ごとではなく中のビニール袋だけ取り替...