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“福島モデル” 、県と医大の連携が奏功 - 福島医大学長・菊地臣一氏に聞く◆Vol.2

スペシャル企画 2011年8月15日 (月)  聞き手・橋本佳子(m3.com編集長)

――大災害に組織としてどう対応するか、多数の教訓を挙げていただきました。 それらを受けて、今後は、“福島モデル”を作ります。今回我々は、福島県と本学との連携体制を急きょ作ったのですが、結果として非常に役に立った。独立行政法人化されても、やはり県立の医大。これまで県とは表裏一体で、私や執行部は知事や副知事といつでも電話で直接話し、非常に緊密な意思疎通を図ってきました。これが結果として、原発事故への対応に役に立った。 震災直後は、全職員を講堂に集め、朝晩に2回全体会議を開催したという。「Face to faceのコミュニケーションが重要」(菊地臣一氏)。 ――“福島モデル”とおっしゃいましたが、今回のような大災害の場合に何を優先的にやるべきか、それを考え、実施していくことを総合的に指しているのでしょうか。 そうです。今回の未曾有の惨事では、政府も含めて、指揮命令系統が大混乱しました。ですから、縦割りの行政の壁を越え、関係機関が連携して、対応していくモデルを作る必要があります。 そのほか、今回の教訓というか、非常に感じたことがあります。私は医療という面からしか分かりませんが、病院は大惨事が起...