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「死ぬ、この世の終わりだと思った」と職員 - 双葉厚生病院院長・重富秀一氏に聞く◆Vol.3

スペシャル企画 2011年8月19日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――中断後、避難を再開した。 実際に避難を開始したのは午前8時30分、約1時間後に中断、再開したのは12時頃です。その間、我々は病院の中で待機していました。警察官も疲れた様子でしたが。自衛隊の方も大変だったと思います。なお、この間にも、帝王切開手術で今度は男児が誕生しています。 再開後、点呼をやり直し、バス1台に必ず職員1人を付け、容態が悪い人がいる場合には医師が同乗しました。川俣方面にそれぞれ向かいました。 ベント中、屋内退避を命じられ、警察官も疲れた様子だった(右、3月12日午前11時すぎ)、避難再開後(右、3月12日午後0時30分頃)(写真提供:双葉厚生病院)。 ――行き先は、一緒だった。 結果的には、一緒ではなかったのです。でも出発時点では、「一緒の場所に、行ってくれる」と信じていました。自力で動けない40人以外の避難は、3月12日の午後1時すぎくらいには完了、警察官と自衛隊は退去しました。 重症・要介助の患者さんなど40人については、残りの職員とともに「少し落ち着くまで待とう」と考えていました。 ――皆さんは、すぐに戻って来ることができる、という認識で避難されたのでしょうか。...