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職員の4割は退職、全国各地に移動 - 双葉厚生病院院長・重富秀一氏に聞く◆Vol.4

スペシャル企画 2011年8月26日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――職員は、ほとんど何も持たない状況で避難された。 何も持っていないです。職員は自宅に戻っていませんから。私もそうです。私自身は、公益目的の立入で、病院には4月と7月に戻って、書類などを持ち出しています。4月の時に、私の自宅にも戻りましたが、物が倒れ、中はぐちゃぐちゃ。それをかき分けて、ノートパソコンだけを持ち出しました。しかし、その後、自宅には戻れませんので、今、どうなっているかは分かりません。 「当初は患者さんの避難が優先だった。ここまで避難が長期化することは想定していなかった」と語る重富秀一氏。 ――結局、患者さんや職員は、結局、何カ所に避難されたのでしょうか。 川俣、二本松、そして仙台の3カ所です。私は仙台の自衛隊の駐屯地に行きました。しかし、一時期、所在がつかめなくなった患者さんが約20人いました。先ほどもお話しましたが、10km圏外までバスで避難した後、降ろされてしまったのです。その後、15日に二本松に搬送してもらえることになり、待っていた。 しかし、1日経ってもこない。なぜかバスで原町に移動し、放射線のスクリーニング検査を受け、その後、那須塩原に移動されられていた。そこで...