「高齢者震災カルテ」作成、普及へ
レポート
2011年8月31日 (水)
山田留奈(m3.com編集部)
日本老年医学会は8月23日、東京都内で記者会見を行い、東日本大震災の支援や老年医学の啓発などの活動を報告した。 冒頭で、大内尉義理事長は最近の学会活動を総括した。被災地で「一般救護者用・災害時高齢者医療マニュアル」を被災者に約2万部配布。さらに、今回の震災支援の経験を生かし、今後の震災時に備えるための「高齢者震災カルテ」を作成した。9月19日には宮城県気仙沼市で「高齢者健康相談」を開催する。また、『健康長寿診療ハンドブック』を編集、出版を予定している。 学会活動の概要を報告する大内尉義氏。 「高齢者震災カルテ」を解説する飯島勝矢氏。 「高齢者震災カルテ」:クリックすると実物をダウンロードできます。 「高齢者震災カルテ」で支援をつなぐ 「大規模災害に遭い、避難を余儀なくされた高齢者たちを守るためには、『つなぐ医療』が重要」と、飯島勝矢氏(東京大学大学院加齢医学)は強調。被災者への医療支援に当たって、様々な職種、地域の医療者が入れ代わり立ち代わり訪れるため、正確な医療情報をいかに次へつなげるかが大きな課題となった。特に高齢者においては、認知機能やうつなどの精神状態、嚥下機能、脱水所見、下肢...
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