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放射線被曝検診、申し込みは9000人超 - 南相馬市立総合病院院長・金澤幸夫氏に聞く◆Vol.1

スペシャル企画 2011年9月12日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

福島第一原発から23kmの「緊急時避難準備区域」にある、南相馬市立総合病院(230床)。震災直後は、入院患者の全員避難を余儀なくされ、救急車の搬送があるにもかかわらず、入院制限を指示されるという厳しい状況が続いた。 南相馬市の震災前の人口は約7万1000人。一時は1万人台に減った人口も、約4万人に戻った。南相馬市立総合病院は現在、市民の放射線被曝検査という役割も担う。同病院の院長を務める金澤幸夫氏に、震災直後から現在までの診療状況、さらには南相馬市が抱える医療の課題についてお聞きした(2011年9月3日にインタビュー。計3回の連載)。 金澤幸夫氏は、「やはり一番大変だったのは、震災直後の時期。原発事故の影響で次々といろいろなことが起き、対応していた」と振り返る。 ――まずホールボディカウンターによる放射線被曝検診の状況をお教えください。 当院では、2台で検査を行っています。1台は鳥取県から福島県が借用したもので、それを私たちが借りている形になります。貸与されたのは6月28日で、7月11日から検査を開始しました。もう1台は福島県から借りたもので、7月23日にここに運んでもらいました。 ―...