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現地リポート、震災から半年の石巻の今◆Vol.3

スペシャル企画 2011年9月29日 (木)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

石井正氏は、「災害医療コーディネーターの仕事は、統括より、調整。コンセプトだけは、きちんと出す。それがポイントです」と話す。 ――そうした中、石巻圏合同救護チームを統括する立場として先生が心がけたことは。 「ギチギチにしない。よく言えば自由、自主尊重。悪く言えば、なあなあ」。救護チームのメンバーは、キャリアを積んだドクター、医療者。あまりガチガチ縛って、「ああ、しなさい」とすると、「いち抜けた」となってしまいかねない。 でも、「好きにやってください」と言いつつも、コンセプトはきちんと明示する必要があります。「今どこに向かっているのか」「何を考えているのか」「どんなシステムなのか」が分からないと、「適当だな」となる。だから、スライドを用いて各救護チームに対し、石巻圏の状況、救護活動のシステム、方針、今後の見通しなどについて、詳細にオリエンテーションしていました(石巻赤十字病院のホームページを参照、説明資料はPDF:550.5K)。 「石巻圏合同救護チームからの提言」という文書も、4月、5月、6月と月1回まとめています。水道は何%使えるようになったかなど、医療に限らず、避難所全般に関する数...