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“有事対応”、医学部新設でなく定員増で - 東北大学医学部長・山本雅之氏に聞く◆Vol.1

レポート 2011年9月15日 (木)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

「東北メディカル・メガバンク構想」。これは東北大学医学部が、宮城県を中心とした東日本大震災の被災地の医療支援と復興の一環として打ち出した構造だ。今年6月の政府の医療イノベーション会議で構想を説明、2011年度の第3次補正予算などで予算を確保、実現を目指す。さらに同大では、医師不足に悩む東北地方の現状を踏まえ、10年の期限付きで、医学部定員を20人増やす方針。 「東北メディカル・メガバンク構想」を核にどのように医療支援、復興を進めていくのか――。東北大学医学系研究科長・医学部長の山本雅之氏にお聞きした(2011年9月9日にインタビュー。計3回の連載)。 ――これまでの被災地支援の取り組みについて、お教えください。 東北大学の周辺部も今回の東日本大震災で大きく揺れ、物が壊れるなどの被害を受けましたが、津波で甚大な被害を受けた沿岸部に比べれば、被害は少なかった。医学部、医学系研究科は全力を注ぎ、すぐに復旧することができ、医師をはじめとする職員を毎日多数沿岸部に派遣し、医療支援に当たってきました。この辺りは、里見病院院長からお聞きになったことと思います(『最前線の病院を疲弊させず裏方に徹する ...