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「All Japan」で実施、約10年のスパンで - 東北大学医学部長・山本雅之氏に聞く◆Vol.3

レポート 2011年10月10日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――具体的にはどんな体制で進めていくのでしょうか。 東北大学に、「メディカル・メガバンク」を置き、医師やコメディカルを被災地域の病院に派遣、常駐して地域医療復興を支援したいと考えています。日常診療を行うと同時に、受診患者および血縁親族の各種生体サンプルを収集する形を想定しています。さらに、臨床研究支援者(CRC)、医療情報学者の派遣・常駐を通して「ゲノム医療」の推進に取り組む。データ保管センター、全ゲノム・オミックス解析センター、人材育成教育センターなどは東北大学に設置します。 そして、ナショナルセンターや主要国立大学などと連携し、疾患コホート研究は、「All Japan」の体制で取り組むということです。 ――対象地域は、宮城県に限らず、岩手県、福島県も想定している。 岩手県の県南や福島県の沿岸部の病院の多くは、私たちの先輩が地域医療を支えるために作ってきた病院ですので、協力していきたいと考えています。 「東北メディカル・メガバンク構想は、医療系の高度専門職業人の養成にもリンクさせていきたい」と語る、山本雅之氏。 ――スタッフを派遣し、日常診療の中で信頼関係を構築し、健康管理に取り組み...