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臨床メーンの医師の裁量労働制は認めず、厚労省

レポート 2011年10月6日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

全国医師ユニオンと全国医師連盟が10月6日に行った厚生労働省への要請行動で、同省は、臨床を主たる業務とする医師の裁量労働制は認めないという見解を示した。そのほか、2009年度に労働基準監督署が立ち入り調査を実施した医療保健業の事業場数1475件のうち、労働基準法違反で是正勧告などを行ったのは1216件(82.4%)に上ることも要請行動で明らかになった。 2団体による厚労省への要請行動は、勤務医の過重労働の改善を求めるのが目的で、2010年5月に次いで2回目(1回目の内容は、『「36協定の締結状況、公表できず」、厚労省が回答』を参照)。全国医師ユニオン代表の植山直人氏は、「最高裁は昨年7月、小児科医の過労死裁判で、『わが国におけるより良い医療を実現する観点から』和解勧告を行った。にもかかわらず、依然として勤務医の労働条件は改善されていない。2010年11月には青森県で研修医が過労死している」などと、要請行動の経緯を説明(『最高裁が医師不足や医師の過重労働に警鐘』を参照)。 全国医師ユニオンの事務所で記者会見する、代表の植山直人氏(右)と、全国医師連盟代表の中島恒夫氏(左)。厚労省への要請...