「中医協に対する二つの誤解」、遠藤前中医協会長
レポート
2011年10月11日 (火)
橋本佳子(m3.com編集長)
10月10日に開催された、東京大学公共政策大学院「医療政策教育・研究ユニット」主催のシンポジウム、「医療政策の喫緊2テーマを考える」で、前中央社会保険医療協議会会長で学習院大学経済学部教授の遠藤久夫氏は、「中医協に対して、二つの誤解がある」と指摘した。 遠藤氏が指摘した、「二つの誤解」とは、「中医協が医療政策において、ずば抜けた影響力を持った審議会であるという誤解」と、「中医協の審議は不透明だという誤解」だ。「かつてはこのような誤解が、“真実”であったのかもしれない。しかし、現在の中医協は良い意味でも、悪い意味でも、かつての中医協とは違っている」と遠藤氏は説明。 前中央社会保険医療協議会会長で学習院大学経済学部教授の遠藤久夫氏。現在は社会保障審議会医療保険部会の部会長を務める。 「中医協は、政府が決定した改定率と、社会保障審議会が決める基本方針という二つの制約条件の下、個々の点数配分を審議する場となっている。政策を審議する場というより、利害調整の場としての特徴が鮮明になった。従来、二号側(診療側)委員の意見集約のリーダーシップを取ってきた日本医師会の影響力は低下している」。こう指摘した...
m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療専門サイトです。会員登録は無料です。