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専門医制度の見直し、更新制も厳密に - 寺本明・日本脳神経外科学会理事長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2011年12月7日 (水)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――各分野の必要医師数や専門医数については、「患者数から逆算すれば、おのずから数が決まる」という議論があります。 術者だけを考えれば、その計算は可能ですが、今お話した通り、脳神経外科の守備範囲は広く、それをどう定義するかという問題があります。また、4年目、5年目の医師が、メジャーな手術をできるわけではありません。また助手として手術に入る際にも、いろいろな段階があり、例えば、動脈瘤の近くまで剥離する。あるいは非常に簡単な動脈瘤なら、1回くらいクリップをかけるとか。一人の患者さんの手術において、何人もの医師が関与するわけですから、単純に患者数から専門医の数を割り出せるわけではありません。 寺本明氏によると、脳神経外科専門医は、「外科的素養を持った神経総合医」だという。 ――術者としてできるのは、何年目くらいになりますか。 例えば、クモ膜下出血でも、場所により難易度は様々。ごく普通の動脈瘤であれば、10年目くらいでできるでしょう。しかし、そこからなかなか進歩できない場合もあり、難しい症例は上手な専門医に集約していく。当院でも、例えば、難しい脳底動脈瘤の患者さんが来たら、(分院の)千葉北総病院...